昨年は再三、なんて奴だ、デムーロは!とよく書いたものでしたが、今年はルメールがなんて奴だ!しかも昨年のデムーロを超える凄まじさです。
今年の菊花賞はこの2人のゴール前の激しいデッドヒートで7人気のフィエールマンが2人気のエタリオウをハナ差制しました。
フィエールマン(美浦・手塚厩舎)の4戦目での菊花賞制覇は史上もっとも少ないキャリアでの優勝だそうです。
また関東馬による菊花賞制覇は2001年のマンハッタンカフェ以来、実に17年ぶりとなりました。
ルメールは先週土曜日からアイルランド府中牝馬(ディアドラ)、秋華賞(アーモンドアイ)、富士ステークス(ロジクライ)、菊花賞(フィエールマン)とG1を含む4つの重賞レースを独占しました。
昨年まで私の中では、勝利数と安定感はルメール、G1での勝負強さはデムーロという感がありましたが、今年のルメールはどの位置で競馬しても手がつけられないほど凄みを増しました。
今からちょうど60年前の1958年10月21日プロ野球日本シリーズ第7戦。西鉄ライオンズは3連敗から4連勝で巨人を倒しました。連投に次ぐ連投で日本一の立役者となった鉄腕・稲尾投手に対して、地元のみならず日本中が神様、仏様、稲尾様と讃えました。
同じ10月21日に菊花賞を制したルメールに対しても、神様、仏様、ルメール様です。外国人騎手に対して神様や仏様はどうかと思いますが、私の中の最大限の賛辞がこの表現なのです。
ハナ差及ばずのデムーロの狙いすました騎乗もさすがでした。
そして、10人気単勝31,7倍のユーキャンスマイルを3着に持ってきた武豊も馬の能力をうまく引き出しました。こちらもさすがです。
武豊はこの秋のG1は3戦続けて3着、そのうち2つは13人気と10人気でのものでした。
地味ですが、前人未到4000勝ジョッキーの存在感が光っています。
最後に、いくらなんでも今回のルメールは要らないやろと軽視して、馬券をいつものように外したことを付記しておきます。
あ~あ。