馬の前に、馬

馬券下手が競馬をすれば、いかに負けるかを実証

高松宮記念 新星、大器と謳われた  ビッグアーサー G1 の舞台で   果たして・・

 昨年の優勝馬で香港のエアロヴェロシティに続いて、ダンスディレクターも出走を回避となりました。サラブレツトに故障はつきものとは言え、今回は短距離界の強力馬が勢揃いすると思っていただけに、有力2頭の回避は残念です。

 さて標題のビッグアーサーです。
 今回の高松宮記念を推理する上で、私にとってこの馬の取捨選択がポイントです。

 「ビッグアーサー」、昨年のスプリンターズSは 賞金不足で除外となり、出走は叶いませんでした。
 その際、「ビッグアーサーが出れたら、この馬に本命の印を打つ」としていた競馬記者がなんと多かったかと記憶しています。
 専門の記者たちにそう言わしめるモノを持っていたのは確かでした。

 ビッグアーサーは種牡馬としても多くの活躍馬を輩出したサクラバクシンオー(2011年に死亡)の残された産駒の1頭です。

 デビューから1200メートルばかり使われて破竹の5連勝。とりわけ4歳になった昨年2月から6月にかけての快進撃は衝撃的でした。
 この時点で、次世代のスプリント界を背負うと予感させるのに十分な強さと華があるように写りました。
 気の早いファンからは、世界のロードカナロアの後継者になる可能性云々の声も聞かれるほどでした。

 初の重賞挑戦となった昨年夏の北九州記念、ここも難なく通過すると思われたんですが、ベルカントの2着と初の黒星を喫します。

 次のOP オパールS を3馬身差で圧勝すると、今度こそと見られていた京阪杯は断トツの1,5倍の単勝オッズに支持されたものの、サトノルパンをアタマ差捉えることが出来ずに又もや2着に終わりました。
 やはり重賞は取れるチャンスに勝っておかないと後々響いてきますね。

 暮れの阪神C.初めての1400メートルです。しかしゴール前で伸びを欠いて外から2頭に差されて3着に落ちます。距離に泣いたのでしょうか。
 これまでの勝ち損じの印象とは違って力負けでした。後ろから差される姿を初めて目にしました。
 この敗戦はビッグアーサーのこれまでの評価に影を落としました。

 そして年が明けた前走のシルクロードS .乗り役をこれまでの藤岡康太騎手から巻き返しを期してデムーロ騎手に替えてきました。
 しかし大外枠が影響したのか、後方からの競馬でダンスディレクターの5着が精一杯でした。

 デビュー2戦目から9戦連続の一番人気ながら、未だに重賞レースを勝てていません。
 ここ2戦は3着、5着と、あのビッグアーサーらしさは消えています。もう頭を打ったのでしょうか。

 近走を見ていて感じたのは、この馬の末脚は考えていたほどの強烈なものではないようです。
 だから後方からのレースは向かないような気がします。この馬には好位追走が合うと素人なりに思っています。

 今回もビッグアーサーは上位に支持されることになるでしょうね。
 手綱は福永騎手に替わります。
 典型的な人気先行型なのか、G1 の舞台で潜在能力が開花するのか、見極めどころでしょう。

 本番まであと3日、
 ビッグアーサーを含めて、軸馬の選定に悩みながら楽しむ心積もりです。