高松宮記念はビッグアーサーが1分6秒7のレコードで1番人気に応えて優勝、初の重賞勝ちをG1 で飾りました。 やっぱり強かった!
福永騎手は2年5カ月ぶりのG1 勝利、また管理する藤岡健一調教師は開業15年目で初めてのG1 制覇です。
「まばたき禁止!スピード勝負」、 今年の高松宮記念でのJRA のキャッチコピーです。
キャッチコピー通り、こちらも特にゲートが開く瞬間は、まばたき禁止でテレビ画面に集中しました。
レコード続出のきょうの中京競馬場の馬場を考えると、スタートでの僅かなもたつきが致命傷になります。
ビッグアーサーは反応よく逃げ馬3頭の直後、4番手という位置を確保しました。
5、6番手が取れればと思っていただけに、内の4番手なら最高の展開です。
この時点でビッグアーサーの勝利を予感させるのに十分でした。
福永騎手もレース後に「スタートだけは絶対に決めたいと細心の注意を払った」」と語っていました。
今回注目の逃げ馬3頭によるハナ争いはローレルベローチェ、ハクサンムーン、ミッキーアイルの順でレースが進みました。ビッグアーサーも終始4番手で4コーナーを回ります。
直線ではミッキーアイルがいったん抜け出しますが、その外からビッグアーサーが力強く差し切りました。
福永騎手は「いいポジションが取れて、イメージ以上のいい流れだったので、きっちりかわす事が出来た」としています。
ビッグアーサーと際どく1番人気を競ったミッキーアイルも、前半3ハロン32秒7という激流を耐えての3/4馬身差の2着。改めてこの馬の力を示したと思います。3着も3番人気のアルビアーノと人気通りの決着となりました。
ビックリしたのは16番人気でアタマ差4着に来たアクティブミノルでした。
このアクティブミノルの騎手は藤岡康太騎手で、これまでビッグアーサーの主戦騎手でした。
前を行くビッグアーサーをどんな思いで追いかけていたのでしょうか。最後の差し脚に藤岡騎手の意地を見たような気がしました。
藤岡康騎手は次の最終レースでは快勝、何かジーンと来るものがありました。
そう言えば、夜中のドバイターフで福永騎手のお手馬リアルスティールがムーア騎手の手綱で初のG1制覇 、福永騎手も夜中は少し落ち込んだと語っていました。
騎手という世界の厳しさを垣間見た1日でした。
ビッグアーサーは昨年の高松宮記念と同じ日、同じ中京競馬場の岡崎特別で僅か3戦目ながら高松宮記念とコンマ1秒劣っただけののタイムで1着になった時から、いずれG1 を取ると言われて来ました。
しかし重賞では苦杯をなめ続け、前走では5着と物足りない結果だっただけに、大舞台での勝利はビッグアーサーの潜在能力を実証した形になりました。
ビッグアーサーまだ5歳です。スプリント界の王者に相応しい逸材です。目標はでっかく世界のロードカナロアとしておきましょう。